Hana花房のいけばな教室
いけばなという美学に触れるということ季節の花を通して心を表現
私、高木が草月流いけばなに入門したのは15歳の春。当時、学校にいけばなの先生が来て指導していただける文化教室のようなものが開講されており、ここに入門したことが、私のその後の人生を決定づけた「花」との出会いでした。
植物を通じて、自分の内面に磨きをかけましょう
週1度のお稽古を終えた後、花を持って帰ることにワクワクし、また、家でお稽古の時のようにいけ直すと、家族が喜んでくれることが、とても嬉しかったことを今でも鮮明に覚えています。そしてまた、お稽古を続けていくことでお免状の級が上がっていくことも、高校生の私にとっては新鮮な経験であり、その手ごたえに夢中になりました。
現在、私は4歳のお子様から高齢者の方にいたる幅広い年齢層の方々に、いけばなを教えております。草月流のカリキュラムを主にした、免状取得の指導であることは勿論ですが、いけばなの基本的な精神である、自分がいけた花を見て、家族が喜び、家にいらしたお客様に和んでいただく、大切な人のために花をいけるという、花をいけることの本質的な喜びを生徒さんに伝えることも、大事な指導のひとつと考えております。
植物と向き合い、自分を知るかけがえのない時間をいけばなで
現代を生きる私たちは、人とのコミュニケーションに重きをおき、自分だけの時間を疎かにしがちです。しかし、自分の内面を見つめて、自分自身を深く知ることを通じてこそ、より豊かな人生を過ごせるのではないでしょうか?花をいける時は、そこに言葉が交わされないからこそ、自分とまっすぐに向き合えるまたとないチャンスです。
植物ひとつひとつの表情をじっくりと観察して、個性を引き出して、美しくいけあげる。この丹念に植物と向き合う時間は、自分自身の内面を見つめ、別世界にトリップするような、豊かで非日常的なひとときとなります。
花は言葉を持ちませんが、その確かな生命力で無言の力強いメッセージを放ちます。私たちがその花の力を借り、自分自身を投影した作品を創り上げることは、まさにパフォーマンスそのもの。作品が発するメッセージは見る人を惹きつけずにいられません。
しかし、決していけばなをムズカシイものとは思わないで下さい。ムズカシク思ったり、上手くいけようと思ったりすることで、頭も体も硬くなってしまい、無意識に花と向き合うことができなくなってしまいます。まずは、体の力を抜いて、花を手に取り、そしてその花の美しいところを探してあげて下さい。
植物の美しさは、枝の流れであったり、葉の色艶であったり、ごつごつした節であったり、見る人によって様々な部分に美しさを発見することでしょう。人から見たら違っているかもしれない。でも、それでいいのです。自分が美しいと思った場所を活かしていける、それが「いけばな」なのですから。
美しいものの、さらに美しい所を探してみましょう
いけばなを学ぶということは、固定観念にしばられず、自分が持つ感覚やセンス、美学に磨きをかけることです。美的感覚が研ぎ澄まされることは、自分自身の人生そのものに影響与え、その質を高めることにつながります。いけばなを通じて、身につくのはいける技術だけでなく美的感覚の向上と豊かに人生を楽しむ心なのです!いけばなの魅力は語るに尽きません。
さぁ、この続きは、Hana花房の「いけばな教室」で!